モーニングコートのアクセサリーについて

モーニングコートは、洋装における正礼装として最も格式の高い服装です。結婚式や公式な場での着用が一般的ですが、その着こなしには細かいルールが存在します。モーニングコートを着る際、特にアクセサリーに関しては、派手さを避け、清楚で上品な印象を与えることが重要です。今回は、モーニングコートに適したアクセサリーについて、原則を中心に解説いたします。

1. ウイングカラーシャツとレギュラーカラーシャツ

モーニングコートには、ウイングカラーシャツが最も適していますが、レギュラーカラーシャツも許容されます。重要なのは、シャツの色と柄です。シャツは白で無地が基本で、織り柄や地模様は避けるべきです。白のシャツは清潔感があり、モーニングコートにふさわしい上品さを演出します。胸にフリルやひだなどがあるタイプはタキシード専用なのでモーニングコートには適していません。派手なデザインや色付きのシャツは避け、式服としての格式を守りましょう。

2. カフスボタン

モーニングコートに合わせるカフスボタンは、シンプルで上品なものを選ぶべきです。シルバー台で真珠や白蝶貝が付いたカフスボタンがふさわしく、過度に装飾的なものは避けるべきです。カフスボタンはシャツの袖口を引き締めるための重要なアクセサリーですが、あくまで控えめに、そしてモーニングコートの上品な印象を損なわないデザインを選ぶことが大切です。

3. ネクタイ

モーニングコートには白黒ストライプやグレーの結び下げネクタイが適しています。ネクタイの色や柄には、モーニングコートの格式に合わせたシンプルで落ち着いたものを選びましょう。鮮やかな色や派手な柄のネクタイは避け、蝶ネクタイもＮＧです。

4. ネクタイピン

ネクタイピンは、ジャケットを着用しない場合に、ネクタイがずれないようにするための装飾品ですので、モーニングコートの場合は、すでにジャケットとベストを着用しているため、ネクタイがズレることが無く、ネクタイピンは必要ありませんが、着用なさる場合はベストの下につけます。

5. 靴下

モーニングコートに合わせる靴下は黒または黒に白のラインが入ったものです。黒以外の色は基本NGですので注意しましょう。モーニングコート全体のバランスを崩さないように、派手な色や柄の靴下は避け、フォーマルな場にふさわしい選択を心がけます。

6. 靴

モーニングコートに最適な靴は、黒の牛革内羽式紐靴で、ストレートチップが基本です。ストレートチップのデザインは、モーニングコートの洗練された印象を強調します。やや光沢感のある黒の革靴を選び、全体的に引き締まった印象を作りましょう。エナメルシューズはNGです。

7. ポケットチーフ

モーニングコートに必須のアイテムの一つが、白のポケットチーフです。ポケットチーフは、控えめで上品な白色を選び、モーニングコートの胸ポケットに軽く折りたたんで挿し入れます。ポケットチーフは、全体のコーディネートに華を添え、洗練された印象を与えるアクセサリーです。
本来は食事で汚れた口を拭うための物です。

8. ベルトではなくサスペンダー

モーニングコートでは、ベルトではなくサスペンダーを使用するのが正しい着こなしです。サスペンダーは、ウェストの位置を高く保ち、ベストとスラックスの間からシャツが見えないようにします。また、スラックスのラインを美しく見せる役割も果たします。

9. 白手袋

モーニングコートを着る際、白手袋を手に持つことが一般的です。白手袋は、正式な場でのエレガンスを高めるための重要なアクセサリーです。男性は室内では手袋を外すのがマナーですので、建物内では主に手に持ちます。

まとめ

モーニングコートのアクセサリー選びは、派手さを避け、格式を守ることが基本です。ウイングカラーシャツやシンプルなカフスボタン、白黒ストライプのネクタイなど、全てが上品で控えめであるべきです。これらのアクセサリーは、モーニングコートの品位を損なわないよう、ルールを順守して選ぶことが求められます。清楚でありながらも、フォーマルな場にふさわしい洗練された装いを心がけましょう。

記事監修

イデアス株式会社

大阪市淀川区にて40年以上にわたり礼服の製造・開発に取り組んできた実績を受け継ぐ企業。すべての縫製工程は日本国内で行われており、車椅子用のユニバーサルデザインモーニングコートや脚長効果のあるヒールアップシューズのレンタルサービスも展開。結婚式や各種式典で使用されるフォーマルな衣装を、品質に強いこだわりを持ち提供。