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一言でフォーマルウェアと呼んでも、さまざまな種類があります。ここでは、違いも踏まえフォーマルウェアの豆知識をお伝えしていきます。

フォーマルウェアの歴史

タキシード

タキシードの始まり

■イギリス-スポーツから生まれたフォーマルウェア

英国貴族たちはポロや狩猟を嗜んでいました。それらを楽しむには、馬に乗る必要があります。しかし、当時着用されていたフロックコート(※)では動きにくかったため、裾をカットした改良服が生まれました。それが、モーニングコートやテールコート(燕尾服)です。

スペンサー伯爵が、テールコートの後ろ燕尾部分を切り取って着用した「スペンサージャケット」は、当時流行したそうです。その後、それらがアメリカに渡り、前後とも程よい長さにしたものがタキシードと呼ばれるようになります。

※フロックコート
上着丈が前後ともに長いコート。


■ヨーロッパ-タバコと一緒に愛用されたジャケット

タキシードの原型は、ヨーロッパとアメリカにあると言われています。ヨーロッパでは、1870年代に生まれた「ラ・スモーキング・ジャケット」がタキシードの起源となっているそうです。ラ・スモーキング・ジャケットは、喫煙しながら部屋でくつろげるように作られたもの。紳士服として浸透し、上流階級にも愛用されました。広く普及したきっかけは、当時のイギリス皇太子・エドワード7世にあります。彼がパーティーなどで着用していたことにより、気軽に着られるディナージャケットとして浸透していきました。また、ラ・スモーキング・ジャケットは、エドワード7世がイギリスのワイド島カウズにも着て行ったことから「カウズ・ジャケット」とも呼ばれていたそうです。


■アメリカ-パーティから始まったタキシードの歴史

タキシードの起源は、1886年にニューヨークで開かれた社交パーティ「タキシード・クラブ」にあります。そこで行われた正装舞踏会で、皆がテールコート(燕尾服)を着ている中、グリスウォルド・ロリラードという人だけが、ラ・スモーキング・ジャケットで参加した「タキシード事件」をきっかけに、その斬新な服装は若者を中心として話題となり、1890年代に広く流行することになります。この頃からタキシードという名称が定着しました。通称「ブラックタイ」とも呼びます。

さまざまなフォーマルウェア

フォーマルウェア

フォーマルウェアの違い

■上着の形

フォーマルウェアは、上着の形で分けることができます。

フロックコート:上着丈が前も後ろも全体的に長い
モーニングコート:上着の前から後ろにかけて緩やかなカーブでカットされている。前が短く、後ろが長い。
テールコート(燕尾服):前が短く、後ろだけが長い
タキシード:ビジネススーツのようなジャケットタイプ

一見、どの種類かわからないこともありますよね。このように丈に注目することで、どのフォーマルウェアかわかりやすくなります。


■着用時間

フォーマルウェアは、着用時間によっても違いがあります。
午前〜日没:フロックコート、モーニングコート
日没〜夜:燕尾服(テールコート)、タキシード
このように、ドレスコードは時間帯によって使い分けなければなりません。しかし、現在の日本ではこのような風習がなく、どの時間帯でもさまざまなフォーマルウェアを着られます。例えば、夕方の結婚式でも新郎新婦のお父様は、殆どがモーニングコートを着用しています。

ブラックスーツとは

■ブラックスーツの基本

ブラックスーツは、黒色の礼服地で仕立てられた背広を指します。冠婚葬祭など、着用する機会が多いフォーマルウェアです。デザインにおいては、ダブルとシングルがあり、以前はダブルブレスとを着用する人が多かったですが、近年では、シングルブレストを着用する人が増えています。

ブラックスーツを着用する際は、慶事と弔事をはっきり区別しましょう。
慶事:白またはシルバーのネクタイ
弔事:黒のネクタイ
慶事においては、黒白のストライプタイでもかまいません。

■着こなしのポイント

・シャツ
シャツは白色の無地が原則です。洗濯を繰り返したものだと、ドレッシーな印象が薄れてしまうことも。そのため、慶事ではカフスボタンやタイピンを華やかなものにしてみてはいかがでしょうか。

・ベスト
シルバーやグレーを基調としたベストにすることで、フォーマルな印象を高めることができます。(慶事限定)

・靴下
無地で、スネが隠れるくらいの丈が長いものがおすすめです。

・靴
黒の無飾りの紐留めのストレートチップかプレーントゥが定番です。

昼夜問わず、さまざまな式典で着られるブラックスーツ。フォーマルウェアの中では自由度が高い方なので、小物やシューズの組み合わせで着こなしのバリエーションを増やすことができます。

燕尾服とは

男性の正礼装である燕尾服(テールコート)。同じく正礼装のモーニングコートは日中に着られるのに対し、燕尾服は夜の正礼装とされています。晩餐会や叙勲式など、格式の高い式典で着用されることが多いです。別名「ホワイトタイ」

燕尾服の特徴としては、背中側の裾が長く二つに割れていることが挙げられます。この形がツバメの尾のようであることから、「燕尾服」と呼ばれています。色は上着とズボンは黒色で、ベストや蝶ネクタイは白色を合わせます。また、燕尾服のスラックスは側章が2本入っているのも特徴です。

豆知識

結婚式

新郎がつけるコサージュの意味は?

結婚式で、新郎様が胸にコサージュ(ブートニア)をつけているのを見たことがある方も多いかもしれません。これは、男性が女性に花束を渡してプロポーズをしたときに、OKの意味で女性が花束の中から一輪抜いて彼の胸ポケットに挿したのが由来とされています。しかし近年では、衣装に合わない場合はつけないというケースも増えてきました。

手袋は何のため?

新郎様が式中に持っている手袋。マナーとして「男性は室内では手袋を外さなければならない」というルールがあるため、着用せずに手に持ちます。持つのが面倒だと思う方もいるかもしれませんが、手袋を持つことによって
・写真のポーズがとりやすい
・何かを持っていた方が緊張しにくい
といったメリットもあるのです。

大臣がモーニングを着るのはなぜ?

午前から日没にかけての正礼装であるモーニング。ニュースなどで、政治家や大臣などが夜間でもモーニングコートを着ているところ見たことがある方もいるのではないでしょうか。「親任式及び認証官任命式における男子の服装はモーニングコート」との決まりがあり、時間帯に問わずそのような装いになっているそうです。

フォーマルウェアはレンタルもおすすめ

フォーマルウェアは、普段のビジネススーツと比べると、着る機会がかなり少ないですよね。そのため、高級ウェアでも比較的リーズナブルな価格で着用できるレンタルがお勧めです。当サイトでは、用途に合わせたフォーマルウェアの宅配レンタルをおこなっております。ご試着も可能、往復送料も無料となっておりますので、ぜひご検討してみてください。